確定拠出年金制度を改めて考えてみる(1)【2014年当時の記録】

確定拠出年金
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⚠️ この記事は2014年7月に書いた当時の記録です。
拠出上限額・税率などの数字は現在と異なります。「当時こう理解していた」という記録として残しています。


以前書いた「確定拠出年金のメリットとデメリット」から約半年が経ちました。その後自分なりにさらに勉強したこともあり、改めてまとめてみようと思います。


1. 確定拠出年金とは

概要

年金には「確定給付型」と「確定拠出型」があります。

種類内容
確定給付型加入実績・在職中の平均月収等に応じて給付額があらかじめ確定している年金
確定拠出型掛金が確定しており、運用実績に応じて給付額が決まる年金。元本割れの可能性もある

確定拠出年金は、毎月の掛金上限が決まっており、その掛金を元に加入者自身が運用(指図)を行います。年金を増やすも減らすも自分次第というわけです。

以前は確定給付型が一般的でしたが、企業側の運用負担が大きくなってきていること、日本航空(JAL)の年金減額問題などに象徴されるように、確定給付型から確定拠出型へ移行する企業が増えています。

「企業型」と「個人型」

確定拠出年金には企業型と個人型があり、重複加入はできません。2014年10月以降の拠出上限額は以下のとおりです。

対象者月額上限年額上限
自営業者など個人型68,000円816,000円
確定給付型・確定拠出型ともに未実施の企業の勤め人個人型23,000円276,000円
確定給付型を実施していない企業の勤め人企業型55,000円660,000円
確定給付型を実施している企業の勤め人企業型27,500円330,000円

※2014年10月に企業型の上限額が引き上げられました。それ以前は確定給付型未実施企業で月51,000円・確定給付型実施企業で月25,500円でした。

企業型確定拠出年金の加入者数の推移については、当時の厚生労働省資料によると、制度開始からの10年余りで急速に普及が進んでいることが確認できました。


2. ポータビリティ

転職する際、従来の退職金制度では受け取れずに終わるケースもありましたが、確定拠出年金では拠出した段階でその資金は個人のものとなります。転職時に転職先の企業型DCまたは個人型(iDeCo)へ移管できるのが大きな特徴です。

ただし、原則60歳まで解約・引き出しはできません。

制度の落とし穴

ポータビリティが整備されているとはいえ、すべての場合にスムーズに移管できるわけではありません。

転職先に企業型DCがない・かつ厚生年金基金がある、といったケースでは移管先の選択肢が限られ、いわゆる「運用指図者」という形になって拠出はできないまま口座管理手数料だけが発生し続ける状況が起こり得ます。

移管の注意点

移管手続きには期限があります(当時の制度では6ヶ月以内)。期限を過ぎると自動的に「現金化→国民年金基金連合会に移管」という処理が行われ、その後の運用が止まってしまいます。転職の際は速やかに移管手続きを行うことが重要です。


3. 確定拠出年金の税制メリット

税制面での優遇は3段階あります。

拠出時

掛金は給与所得とはみなされず、所得控除の対象になります。退職金の前払いで受け取ると給与所得として課税されますが、確定拠出年金への拠出に切り替えるとその分の税負担がなくなります。

控除額と節税額(2014年当時)

各ケースの年間節税額の目安は以下のとおりです(所得税率20%・住民税率10%・復興特別所得税を含む実効税率で計算)。

自営業者等の個人型(月68,000円・年816,000円拠出時)

税率年間節税額(目安)
所得税20% + 住民税10%約244,800円〜

確定給付型未実施企業の個人型(月23,000円・年276,000円拠出時)

課税所得所得税率年間節税額(目安)
195〜330万円10%約27,600円
330〜695万円20%約55,200円

確定給付型未実施企業の企業型(月55,000円・年660,000円拠出時)

課税所得所得税率年間節税額(目安)
195〜330万円10%約66,000円
330〜695万円20%約132,000円

確定給付型実施企業の企業型(月27,500円・年330,000円拠出時)

課税所得所得税率年間節税額(目安)
195〜330万円10%約33,000円
330〜695万円20%約66,000円
695〜900万円23%約75,900円

節税効果をリターンとしてとらえると

節税分は「拠出した時点で確定するリターン」と考えることができます。

確定給付型実施企業(月27,500円・年330,000円拠出)・課税所得330〜695万円(税率20%)の場合を例にすると、年間節税額は約66,000円です。

これを年間拠出額330,000円に対するリターンとして計算すると:

66,000円 ÷ 330,000円 ≒ 約20%

拠出した瞬間に約20%のリターンが確定するという計算になります。もちろんリスクなしで20%の利益を得られる投資商品は現実には存在しないわけで、この節税効果がいかに大きいかがわかります。


📝 後日談
(2)では運用時・給付時の税制メリットを続けて解説しています。


⚠️ 免責事項
本記事は2014年当時の制度・数字に基づいており、現在の制度とは異なる部分があります。実際の判断は最新の公式情報をご確認ください。

れもん丸

40代サラリーマンとして、過去にリボ払い・住宅ローン・自動車ローンなどの失敗を経験し、家計が大きく圧迫された時期を経て、現在は節約と資産形成に取り組んでいます。

貯蓄がほぼゼロの状態から、固定費の見直しや投資(NISA・確定拠出年金)を活用し、家計改善と資産形成を継続中です。

本サイトでは、同じようにお金の失敗を経験した方に向けて、実体験に基づいた再現性のある節約・資産形成の方法を発信しています。

※当サイトの内容は個人の体験および一般情報の共有を目的としており、投資助言を目的としたものではありません。

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